食材に込められた想いまで、
店舗へ届ける調達を目指して

N.M
2014年入社/新卒
ブランドマーケティング部/調達グループ 購買戦略チーム/
米・水産・備品担当
入社後、印象深い思い出は何ですか?
調達グループへ配属されてから当社で使用しているお米の生産者様にご挨拶にうかがったことがあります。その際、生産者様のご厚意で田植え体験をさせていただけることになったのです。田植機を使うので楽だろうと思っていたのですが……。実際に体験してみると、想像以上の大変さに驚かされました。同時に、これほど苦労しながらつくるお米への生産者様の想いの大きさを垣間見た気がしました。

Question.01 ライドオンエクスプレスへの
入社の決め手は何ですか?

会社説明会で「怒らない経営」のことを聞き、「この会社は怒らないんだ」とグッと興味をひかれました。「相手の幸せが自らの喜び」「相手の立場に立って考える」という考え方にも共感を覚えました。

ライドオンエクスプレスが発信するメッセージの中でも印象的だったのは「原因自分説」というワードです。自分の周りの人に起こる出来事で、一見自分自身に関係のないことでも、自分には何も原因がなかったのか、自分にできることが何かなかったのか、矢印を自分に向けて考えてみようというのです。そんなことを考える人が本当にいるのかと思ったものですが、選考が進むにつれて出会う社員全員から優しさや、あの言葉が嘘ではないかもしれないという雰囲気を感じられたのです。それが、決め手でした。入社から10年、副店長、店長、教育トレーナー※1、そして調達グループとさまざまなポジションを経験してきましたが、相手の立場に立って考える姿勢や優しさに偽りはなかったと自信を持って言えます。

新入社員の研修を行う、教育担当部署のメンバー

Question.02 調達とは、具体的に
どのような仕事をするのですか?

「銀のさら」で提供できる品質、お客様に喜んでいただける味を追求し、食材や備品の仕入れ交渉から契約、当社の基準通りの加工が行われているか、加工場を確認するといったことまで、仕事内容は幅広いですね。もしも、食材の入手に失敗すると、各店の運営が成り立ちません。調達量を拡大できなければ、今後店舗を増やしていくこともできないでしょう。何より「銀のさら」のお寿司を楽しみにしているお客様の期待に応えられなくなってしまいます。その意味で、調達はライドオンエクスプレスを担っている部署の一つだと言えます。

とはいえ、調達グループへ異動して2か月くらいは仕事を覚えるのが大変で、仕事の意義を考える余裕などありませんでした。意識が変わったのは、生産者に話を聞いてからです。私はシャリに使うお米とお酢のほか、サーモンの調達を担当していますが、その一つひとつに生産者の想いが詰まっていることを知りました。食材が当社に届くまでには、生産者だけでなく、運ぶ人、加工する人、各店舗へ届けてくれる人など、何百人という人たちが関わっていることにも気づけました。店長時代にはボタンを押せば、店舗に食材が納品されるというようにしか見えていませんでしたが、その裏にこれほど多くの人たちの想いや行動があると分かり、身が引き締まったことを覚えています。そこから調達という仕事に誇りが持てるようになった気がします。

Question.03調達の仕事で面白みや
やりがいを感じる瞬間は?

いろいろありますが、食品メーカーの方と協力して新たな食材が採用されたときは喜びを感じます。食品メーカーの方から「こんな商品があるのですが」とご提案をよくいただきます。とてもおいしく、コスト面でも検討の余地があると判断できれば、部内の試食会でプレゼンします。ただ、部内のメンバーは味にとても敏感なので、食材を採用するためのハードルが非常に高いんです。どうすればメンバーに納得してもらえるのか、食品メーカーの方とアイデアを出し合い、必死に考え抜き、プレゼン内容の吟味を繰り返す――そこまで打ち込むから採用が決まったときには食品メーカーの担当の方と一緒に喜び合えるんです。

それに、「銀のさら」の新たな食材を自分の手で開拓できるというのも、大きなやりがいを感じます。400店舗近い店のメニューに加わり、その先にいる多くのお客様のもとに届くのですから。実は、先日も自分が発案した新たな食材の採用が決まり、近々、新メニューとして加わる予定です。今は、自分が信じた食材がお客様に喜んでいただけるのか、期待半分、怖さ半分といった気持ちです。でも、こんな気分を味わえるのも、調達担当だからこそだと思います。

Question.04店長時代の経験で今の業務に
活きている点はありますか?

店長の頃から、目の前の業務をより効率的に進めるためにできることはないか、考えていたことが今に活きています。例えば、お寿司用の冷凍エビはトレーの上に並べられ真空パックされた状態で店舗に届きます。そのため、トレーからエビを外すというひと手間が必要なのですが、加工段階でトレーをなくすことができれば店舗での工数を1つ減らせます。ホタテに入れる切り込みをもう少し深くしたほうが店舗スタッフの作業が楽になるなども店長時代に考えていたことです。店長時代、茶わん蒸しを配達する際にいつも崩れないかヒヤヒヤしていたことを調達グループに来た時に思いだし、茶わん蒸しを4つ入れられて、配達中の振動でも大きく揺れない保温バッグをメーカーさんと協力して開発したこともあります。

店長を経験してから調達にきたおかげで、新たにやりたいことを見つけることもできました。先ほども話したように、店長は日々触れている食材にどれだけの想いが込められているのか知りません。調達グループへ来てから農家さんのご厚意で田植えを経験させていただいたのですが、その大変さといったら……。前述したように生産者の方が大変な苦労をしながら大切に育てたお米を私たちは使っていること。そのことを店長やクルーさんが知っているだけで、お客様に何かしらの付加価値を提供できると思うのです。だから、食材の裏にある想いを現場へ伝えていく――このことにチャレンジしていきたいと思っています。

学生へのMessage
ライドオンエクスプレスはチャレンジできる会社です。例えば、ネタによっておいしく感じるシャリの温度は違いますが、宅配寿司でそこまで再現するのは難しい。そこで、お米の炊き方やお酢の味、水分量などの工夫でその壁を突破できないか考えています。これは調達の仕事の範疇を超えているかもしれませんが、そんな無謀なチャレンジを“よし”としてくれる会社です。